「嫌な夢を見た」
出雲の一等地にある高天原[タカマガハラ]で、いつもそいつは踏ん反り返っている。
「だからなんだよ」
《王巫女》卑弥呼。――それが、殺された天照の生まれ変わりであるそいつの、一応の呼び名だ。
生まれ変わりといっても、こいつの記憶や力はまるきり天照のもので、あいつと違う所なんて呼び方以外にありはしない。
「だからな、須佐[スサ]」
だからこいつは、天照と同じくらい理不尽で、強い。
「――落ちよ」
パチリと閉じた緋扇[ヒオウギ]の音とともに、《風王》須佐は意識を失う。
その呆気なさに卑弥呼は一度だけ肩を揺らして笑い、閉じた扇を須佐の体へと向けた。
「出雲でぬくぬくとしておれるのもここまでじゃ」
別に2章に須佐いらないよね
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