「あの頃は可愛かったのに…」
「それはこっちの科白だ」
どうしてこんなことになっちゃったんだろう。嗚呼、悔やんでも悔やみきれない。
嘆く私を半眼で睨む華月に、もうあの頃の面影はない。中性的だった少年は、いつの間にか立派な青年だ。
「綺麗で儚げな華月様が好きだったのに」
「過去形で言うな。今だって変われるんだぞ」
「駄目だよ。普段の君を知ってるから素直にときめけない」
「お前な…」
小さい華月様が大きい華月様の身長を追い抜いたのはもう随分昔の話だ。つい最近、私も大きい華月様に目線が並んだ。
「遠巻きに眺めてるだけにすればよかったなぁ…」
「全くだ」
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