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『何か問題でもあったのかな?』
「えぇ、残念ながら」
『…どうやら、我が親愛なる騎士殿のご機嫌は最悪のようだ』

 とばっちりを受ける魔物は災難だね。

「仕事もせず中庭でメイドとアフタヌーン・ティーを楽しむ主君を探して、城中を駆けずり回る近衛よりは幾分かましでしょうよ」
『そうかな』
「私が見張ってないとろくに仕事も出来ないんですか、貴方は」
『うんまぁ、君ほど容赦ない人もそういないからね』
「全く…」
『それで? 態々連絡してくるなんてどうしたんだい? 我が親愛なる騎士殿』
「ドラウプニルの腕輪を身につけたエルフを拾いました」

 ガシャンッ。

『――もっ、申し訳ありません!!』
『あー、いいよいいよ。火傷とかしてない? ごめんね驚かせて。――僕も結構吃驚したよ。ドラウプニルだって?』
「確かですよ。この目で見ましたから」
『妖精王からの正式な使者の証じゃないか』
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