「今日の真夜中。__で、面白ものが見られるかもしれませんわ」
アリアはどうしてああも情報通なのか。何も分かってないような顔をして、その実なんでも知っている。
「面白いもの?」
「えぇ」
そんなふうに言われたら、どうしたって行ってみたくなってしまう。
よもやバレていないとも思っていない
くるくるくるくる。円を描くよう動かされていた杖先が、ぴたりと狙いを定める。
「来たみたいだよ」
持ち上げられた杖の動きに合わせて、するするとマントが落ちた。
「こんばんは、ハリー」
「どうして君が…」
見えない内側へ隠れていたのはハリー一人ではなかった。
「ルーラ・シルバーストーン?」
「…どうも。ハーマイオニー・グレンジャー」
「どうしてあなたがここに?」
「物見」
「説明になってないわ!」
「マルフォイが本当のことを言っているのだとしたら、見られると思ったのよ。ドラゴンのためならちょっと足の上まで脚を伸ばすくらいどうってことないわ」
「その人は?」
「湯たんぽ」
「ハリーが便利なマントを持ってることは知ってたから、念のためよ。見つけられなかった間抜けじゃない」
「ほら、やっぱり。歓迎されないって言っただろ」
「そーみたい。お目当てのドラゴンは箱詰めだし…もう帰るわ。おやすみ、ハリー。ミス・グレンジャーも」
「見られてよかったの?」
「上級生だとでも思うさ」
「リドルみたいなの、ちょっと調べたらいないって分かっちゃうわよ」
「心配?」
「ぜんぜん」
「ドラゴンはどうでした?」
「箱詰めよ」
「あらあら」
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