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 戦闘訓練、というと少し大げさ。だけど護身術の範疇か、と問われればそれは大分逸脱している。

「足元がお留守よ」

 言い様仕掛けた足払いを跳び上がって避けた宮内は着地でふらつき、そこを私は容赦なく蹴りつける。低く痛みを堪えるよう呻いた宮内は砂利の敷かれた庭をごろごろ転がっていった。そしてそのまま。蹴られた所を押さえて動かなくなる。

「死んだ?」

 真当な護身術を護身術として習ったことはないけど、ここまでやらないことだけは確かだ。

「プロテクターつけて、ます…」
「あ、そ」

 やってたら普通に怖い。

「まだやる?」
「御慈悲を…っ」
「やっとあったまってきたとこなのに」

 私の場合それ以外にさしてすることもないからついついやり過ぎてしまっただけ。他に面白いことがあればいいけど。この家で面白いことは大抵物騒だ。

「ねぇ宮内。明日は何が道具使ってやらない?」
「御慈悲を…っ」
「慣れないもの使ったらそこそこいい勝負になるかもよ? 宮内の得意なのでいいから」
「五分で拳銃使いこなした人が馬鹿言わないでくださいこの上武装なんてされたら本当に死にますよ俺!!」
「…あれは引き金引くだけじゃない」


「――なんだ、もう終わったの」
「んー、宮内がバテちゃって」
「鍛え方が足りないんじゃないの」
「私もそう思う。――宮内もっと頑張った方がいいわよ」


「…つまんない」
「じゃあ僕とやる?」
「恭弥と?」
「姉さんの見てたから大体の動き方は分かるよ。慣れればいいとこいくんじゃない。双子だし」
「…それもそうかも」
「ねぇ、やろうよ」

(双子12歳くらい)


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「じゃーん」
「…なにそれ」
「武器庫漁って見つけてきた仕込みトンファー」
「今日はそれ使ってやるの?」
「よくない?」
「さぁ? 使ってみないとどうとも」


「あぁ、いいね。これ」
「でしょー」

(7日で武装)
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