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 何も無い闇の中に漂っていた。
 月光華が傷ついた華を捨て新しい蕾をつける度に意識が浮上する。
 そんな中で、哀しげな呼び声を聞いた。

「イザ」

 白濁とした意識はその声を捕らえはするけれど、そこから答を導こうとはしない。
 だから、ただその声に耳を傾けていた。

「イザ」

 こんなにも傷ついたのは初めてで、何もかもが追いつかない。

「イザ」

 早く目覚めなければと思っても、それが何故かは思い出せない。

「私の――」

 哀しまないでと、誰にともなく呟いた。
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