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 昼食は屋上で。
 それが暗黙の了解。あそこは私とララの特別な場所。
 ここは私達の学校でも、私達の住んでいた世界でもないけれど、



「――ララ」



 貴女は貴女だと信じてる。
 黒くて長くてサラサラで、羨ましいほどの黒髪は銀色に輝いていた。
 物語の比喩そのままの黒曜石の瞳は、息を呑むアイスブルー。



 サメタメノアナタヲワタシハシラナイ



 温かく笑って。
 また私がバカなこと言うから、仕方なさそうに私の隣で笑って。
 貴女を彩る色彩が変わっても貴女は貴女だから、私のララだから。
 だから一人にしないで、



「バカララ・・」



 貴女を追いかけてこんな所まで来たんだよ、私。
 屋上で一人きりなんて嫌。二人でフェンスに寄りかかりながらお昼にしようよ、そうしたらどんな世界でも二人の日常が戻ってくる。
 元の世界に帰れなくてもいい。だから側にいて、側にいてくれなきゃ・・



「どうしていないのよっ」



 また逢えたと思ったのに、目覚めれば一人。
 一度逢ってしまえばもう今の〝仲間〟に魅力を感じない、貴女ほど私を分かってくれる人はいない。いままでもこれからも。



「ララ・・」



 どうすれば貴女と離れずに済むの。
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