校門の脇にとめた車に寄りかかって煙草を吹かしていたら、待ち人より先に沢田が出てきた。
「Ciao」
「あ、こんにちは、リナさん」
声をかければ小走りで寄ってくる。
「一人なんて珍しいな」
「山本は部活で、獄寺君はダイナマイトを仕入れてくるって朝から…」
「よくあるのか?」
「たまにですけど」
小動物だ。
「リナさんは雲雀さんを待ってるんですよね?」
「いや別に」
「え? でも…」
「喧嘩したから嫌がらせで男子中学生の目の保養になりにきてるんだ」
「……うわぁ…」
「でもお前が一人なら丁度いい。沢田、ちょっと付き合え」
「えぇっ! 俺がですか!?」
「私の車、二人乗りだからな。駄犬と天然がいなくてよかった」
「駄犬と天然って…」
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