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「イヴ!!」

 見知らぬ声。

「あらら・・」

 その声に振り向いたエンヴィーが声をあげ、イヴは首を傾げる。

「おチビさんと、一緒にいた子?」
「っていうか何でイヴの名前知ってるのさ」

 遠巻きに見ていた。
 太陽のように輝かしい髪を持つ少年の隣にいた、闇色の髪の少女。

「イヴ、なんでここに・・・」
「知り合いなの?」

 ラストの問いにイヴは首を振り、一歩踏み出した。

「イヴ?」
「アズラ・イール・・かな、合ってる? エンヴィー」
「あってるけどさ、いい加減覚えなよ」

 呆れたようなエンヴィーの声。
 苦笑するイヴに違和感を感じ、アズラは一歩後退さった。

「エンヴィーが覚えてれば・・」

 低く床を蹴る。

「問題ないでしょ?」

 鳩尾に拳を入れられ、崩れ落ちるアズラを抱きとめながらイヴは振り返った。
 エンヴィーは「まぁね」と肩をすくめ、ラストは二人を急かし歩き出す。

「持とうか?」
「お願い」

 動かないアズラをエンヴィーに渡し、イヴは一度目を閉じた。
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