ちょっと書き直したセピアの1話
今サイトにある文とけっこう内容違います
女主:イヴ・リース
男主:イスラ・フィール
今サイトにある文とけっこう内容違います
女主:イヴ・リース
男主:イスラ・フィール
森の中、
草原の隠れ家、
窓際のイス、
イヴ・リース様
奇妙な宛名の手紙。
ホグワーツ魔法魔術学校
校長 アルバス・ダンブルドア
マーリン勲章、勲一等、大魔法使い、魔法戦士隊長
最上級独立魔法使い、国際魔法使い連盟会員
奇妙な奇妙な、校長の宣伝。
親愛なるリース殿
このたびホグワーツ魔法魔術学校にめでたく入学を許可されましたこと、心よりお喜び申し上げます。教科書並びに必要な教材のリストを同封いたします。
新学期は九月一日に始まります。七月三十一日必着でふくろう便にてのお返事をお待ちしております。 敬具
副校長 ミネルバ・マクゴナガル
そして丁寧だけど簡単なお誘い。
とりあえず手紙をテーブルの上へと放り、私は読みかけていた『日刊予言者新聞』のページをめくった。
一拍置いて、肩に温かい重みが圧し掛かる。
「手紙、来ただろ」
耳元で聞こえた声に小さく頷き、私は体の前で交差された手が持つ手紙に視線を落とした。
「イスラにも?」
「どういうわけか」
私に抱きついたまま肩を竦め、音もなく離れるとイスラは手紙を新聞の上に放る。
ついさっきまで見ていたものと微妙に宛名の違うそれを開けながら、私はテーブルを横切った影に窓の外を見遣った。
バサバサと羽音響かせ、一匹の梟が飛翔する。
「・・・返事を?」
「面白そうだからな」
外は嫌い。
「大丈夫だって、ホグワーツはここの次に安全だから」
「安全?」
外はうるさい。
「そう。それにもう返事出したし、な?」
外は危ない。
「まだ呼び戻せるでしょ?」
私は知っている。
「無理。もう隠れ家を抜けた」
「・・・」
楽しいからとイスラは笑うけど、私はここを出たくない。
外は危険で、うるさくて、汚くて・・いつも大切なものを傷つけていく。
「なんで・・」
「俺が守るから」
大丈夫。
「俺がお前に嘘ついたことなんてあるか?」
真摯な瞳に、首を振る。
「・・・知らない」
乱暴に席を立ち部屋を後にするイヴの背を見送り、イスラはつとめて小さく呟いた。
「だって、このままじゃだめだろ」
踏み出す事無く、立ち止まったまま。
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