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導いて、我等の王
たった一人残された王の血族

「――来い」

差し出された手
ざわめきが広がる

「お前は」

君は言った。僕等は醜悪だと
けれど誘うのか


キミヲオトシイレタコノボクヲ


導いて、我等の王
たった一人残された王の血族

「僕、は――」

風が舞い上がる。この閉ざされた空間で
僕の体を絡めとって離さない
これが誰の意思なのか、僕は知っている

「来るだろう?」
「・・・もちろん」

このまま時が止まればいい
そうすれば、きっと君はいつまでも僕の物なのに

導いて、我等の王
たった一人残された王の血族

僕は今、君の為に生まれ変わろう
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