「アサギ様」
「もう少しだけ」
冷めたすのこに長居する事を咎めた声に反省の見えない言葉を返し、アサギは言う事を聞かない両足をゆっくりと撫で付けた。
「ごめんなさい。でも、今日は待っていたいの」
「・・風邪だけはひかないでくださいね」
「ありがとう」
「もう少しだけ」
冷めたすのこに長居する事を咎めた声に反省の見えない言葉を返し、アサギは言う事を聞かない両足をゆっくりと撫で付けた。
「ごめんなさい。でも、今日は待っていたいの」
「・・風邪だけはひかないでくださいね」
「ありがとう」
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「本当に」
「――何が?」
水音が絶えない
「なんでもありません」
「・・・?」
ぴちゃぴちゃと、粘着質な水音が
「じゃあ、行こうか」
「はい」
ねじる事無く、環を繋ぐ
断ち切った環を、ねじる事無く
「――何が?」
水音が絶えない
「なんでもありません」
「・・・?」
ぴちゃぴちゃと、粘着質な水音が
「じゃあ、行こうか」
「はい」
ねじる事無く、環を繋ぐ
断ち切った環を、ねじる事無く
『私はあの人を殺すと誓った』
逢いたい
『だから殺さなければならない』
アイタイ
『だって私は私に誓った』
たとえ何を犠牲にしようと
『私は自分に嘘をつかないと約束した』
たとえ誰を犠牲にしようと
『私が殺すと誓ったあの人と』
もう一度、逢いたい
『対価を、教えてもらえますか?』
それだけを願った
逢いたい
『だから殺さなければならない』
アイタイ
『だって私は私に誓った』
たとえ何を犠牲にしようと
『私は自分に嘘をつかないと約束した』
たとえ誰を犠牲にしようと
『私が殺すと誓ったあの人と』
もう一度、逢いたい
『対価を、教えてもらえますか?』
それだけを願った
取り返しのつかないことをした
「ウィッチクイーン・・」
誓いよりも
約束よりも
何よりも
その存在が大切だったのに
「・・どうしてっ」
貴女ならかわせると思った
簡単に私を殺せると思った
あの時の様に、何のためらいもなく奪われるのだと思っていた
「環を断ち切るためさ」
「っ!?」
もう一度、その声で呼んで欲しいと願った
「ウィッチ・・クイーン?」
「さぁ、立って」
たちの悪い夢
そう、悪夢だ
「抱き上げて欲しい?」
貴女が私の前にいて、私に手袋をした手を差し出す
その胸に深々と刺さる刃は消えていて、血の一滴すら見当たらない
「環は切れた。じゃぁ、僕が死んでる理由なんてないじゃないか」
例えるなら
「そうだろ? __」
純白の悪魔
「ウィッチクイーン・・」
誓いよりも
約束よりも
何よりも
その存在が大切だったのに
「・・どうしてっ」
貴女ならかわせると思った
簡単に私を殺せると思った
あの時の様に、何のためらいもなく奪われるのだと思っていた
「環を断ち切るためさ」
「っ!?」
もう一度、その声で呼んで欲しいと願った
「ウィッチ・・クイーン?」
「さぁ、立って」
たちの悪い夢
そう、悪夢だ
「抱き上げて欲しい?」
貴女が私の前にいて、私に手袋をした手を差し出す
その胸に深々と刺さる刃は消えていて、血の一滴すら見当たらない
「環は切れた。じゃぁ、僕が死んでる理由なんてないじゃないか」
例えるなら
「そうだろ? __」
純白の悪魔
「――」
また無茶を。と、掛けられた声に音もなく苦笑した
「大丈夫ですか?」
痛みはない
「血を流しすぎたんですよ。意識がこんな所まで戻ってくるなんて」
体の感覚すらない空間で、漸くそこが自分の中だと理解する
「せめて解放してから気を失ってくれれば、その後どうとでも出来たのに」
君は、いつもこんな何もない世界にいるのか。声はなく、体もなく、ともすれば意識が闇に溶けこむ
「自分の中で自分を見失うなんて、そんなみっともない事やめてくださいよ? ウィッチクイーン」
それに普段は寝てるから何もなくていいんです
「起きてくださいよ、ウィッチクイーン・・・__」
虚無の中、ばら撒かれたブラッディムーンが輝きを放った
また無茶を。と、掛けられた声に音もなく苦笑した
「大丈夫ですか?」
痛みはない
「血を流しすぎたんですよ。意識がこんな所まで戻ってくるなんて」
体の感覚すらない空間で、漸くそこが自分の中だと理解する
「せめて解放してから気を失ってくれれば、その後どうとでも出来たのに」
君は、いつもこんな何もない世界にいるのか。声はなく、体もなく、ともすれば意識が闇に溶けこむ
「自分の中で自分を見失うなんて、そんなみっともない事やめてくださいよ? ウィッチクイーン」
それに普段は寝てるから何もなくていいんです
「起きてくださいよ、ウィッチクイーン・・・__」
虚無の中、ばら撒かれたブラッディムーンが輝きを放った
胸の中心を貫き、背中から顔を出した刃
「よく出来ました」
いつもと同じ黒い手袋をした手が、頬を覆う
「ちゃんと誓いは守れたね。僕との約束を、君はちゃんと守った」
「まもっ・・た?」
「そう、だって僕は死んでしまうから」
「ウィッ・・」
「よく出来ました」
それが誓い
それがゆっくりと目を閉じ倒れていくウィッチクイーンとの約束
「環は、断ち切られた」
遠くで何かの切れる音がした
「よく出来ました」
いつもと同じ黒い手袋をした手が、頬を覆う
「ちゃんと誓いは守れたね。僕との約束を、君はちゃんと守った」
「まもっ・・た?」
「そう、だって僕は死んでしまうから」
「ウィッ・・」
「よく出来ました」
それが誓い
それがゆっくりと目を閉じ倒れていくウィッチクイーンとの約束
「環は、断ち切られた」
遠くで何かの切れる音がした
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